トップアーティストインタビュー > 堀澤 大吉さん

Artist Interview
アーティストインタビュー

Artist Interview

作者と来場者にやさしい
豊かなコミュニケーション空間がここに。

2019年12月6日~2020年1月26日
個展「月はうさぎの夢を見る」開催

画家 堀澤 大吉

─ ジャンルや作品のテーマについてご説明ください。

堀澤
僕の作品群は、「夜と月をテーマに描くアクリル絵画」。
絵の中の月が本当に光っているように見える技法を使い、美しい月夜の風景を描きます。
また僕の絵には必ずうさぎが登場しますが、モデルは実在の人物なんです。
普通のうさぎでは、喜びや悲しみといった感情や心の動きを表現することが難しく、そのため僕は人間をうさぎの姿に変えて描いているんです。

─ なぜアクリル絵画というジャンルを選んだのですか?

堀澤
僕は最初から夜と月を描きたいと考えていました。そこで僕が想う夜のイメージなんですが、それは薄いブルーのカーテンが無限に広がる世界。
夜が更けるごとに薄衣のカーテンが一枚一枚重なっていき、漆黒の闇になっていく。
その闇の中に美しい月が浮かび上がり、夜明けが近づくとカーテンが一枚一枚開かれて夜が明けていくというイメージです。
それを表現するにはどうすればいいかと考えた時、それにぴったりだと思ったのがこのアクリル絵画だったんです。

─ 作品の見どころや感じてもらいたいことについてお聞かせください。

堀澤
懐かしさや、幸福感、ときには切なさを感じて、穏やかな優しい気持ちになっていただけたらと思いながら描いています。
昔の自分が体験したことや幼い時に感じたこと、例えば夕方に友達と別れて家にひとりで帰る時の空気のにおい。子育ての中で垣間見える何げない風景。
そういうものを僕の絵の中から感じ取ってもらえるととてもうれしいですね。

─ アートフォーラム千の印象は?

堀澤
展示環境と作品には相性があると思います。ここは天井が低く照明が近いこともあり、
僕が「こういう色で見てほしい」と思っている色がきちんと出せる環境があり大変驚きました。
これまで様々な場所で個展を開いてきましたが、照明はここがNo.1ですね。
また、このフォーラムにお越しになった僕のファンの方が
「ここはまるで隠れ家みたい。自分が好きな絵をゆっくり落ち着いて鑑賞できる場所があるって素敵」とおっしゃっていました。
確かにその通りだなと思いました。
また、このフォーラムには、広い展示スペースだけではなく、会話や飲食を楽しめるお洒落なバーカウンターがあり、
ここではゆっくりと芸術談義に花を咲かせることができます。
来場者の方々とコミュニケーションを行うと、得るものがたくさんありますし、それが絵を続ける原動力になります。
僕にとってはうれしいスペースですね。

─ これからの抱負をお聞かせください。

堀澤
絵を生み出していくモチベーションが落ちないように、できる限り勉強を続けて行きたいと思います。
絶えずゼロから生み出す世界だから、いろんなきっかけがないとだめですね。
色々な人、モノ、コトとの出会いを通じて絶えず刺激を受けながら、新鮮な気持ちで一枚一枚描いていけたらいいなと思います。
それによって人の気持ちに訴えかけるような作品を生み出していきたい。
私もアートフォーラム千のコンセプトである「人とのつながり」を大事にしていきたいですね。
プロフィール/画家。島根県出身、福岡市東区在住。1980 年、九州産業大学芸術学部美術学科を中退後、サラリーマン経験を経て絵画創作活動を開始。
2002 年から2年に一度、月とうさぎをモチーフにした作品の新作発表を行ない、「ルナティックアート」と言う独自のジャンルを確立。趣味はバイク、古武術、ものづくり。
当ギャラリーへのお問い合わせはこちら